作るときに考えていること


普段作っていて心がけていることは、一つ一つ丁寧に手作業で仕上げるということです。
作品とはいえ商品なので、売れたら同じものをまた作るし、型を作っておいて、ある程度の再生産ができるようなこともしていますので、全てが一点物というわけではありません。

それでも、一つ一つを手仕事で丁寧に細部まで仕上げていくという作りをするようにしています。

例えば手彫りで模様を入れる、石を留める、小さい金のパーツをロウ付けする、丁寧に細部まで手作業で磨き上げる、などの作業を施すこと。
そうやって出来上がっていく商品は厳密にいうと、一つ一つ違っています。
基本的には同じになるように作ってはいますが、例えば彫り模様ひとつとっても、全く同じラインにはならないのです。
心を込めて一つ一つ大切に、買って頂いた方にとっての一つだけのものになるようにと思って作っています。

 

また自分としても、簡単にたくさんできるようなものは作っていても面白くないんです。
一つ一つ手間をかけて、段階を踏んで作り上げていく過程は自分にとって、実に楽しいものなんです。(忙しい時はちょっと大変だなと思うこともあります。自分で作っておきながら、なぜこんな手間のかかるものを考えたのかと思うことも・・・。)

こういう作業を施して、こんな風に出来上がっていく、というのが見られることが、工房を併設して、全ての商品を店内の工房で作っている当店のような店の醍醐味と考えています。

デザインから仕上げまでの工程を全て私一人で行っていますので、全ての商品に愛着、思い入れがあります。なのでなるべくいい状態で永くご愛用頂くために、当店でお買い上げ頂いた商品は、再磨き加工、再いぶし加工、簡単な修理などは期間を区切らず、ずっと無料で承っています。

お店に来て実際身につけてご愛用頂いているのを見せて頂けるとより嬉しいです。
ぜひお近くにいらした際は、今日つけてるよーって見せに来てくださいね。

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フォロー 大塚 貴:

1967年 東京生まれ神奈川育ち。 シルバームーン彫金工房のオーナーであり、デザインから制作の仕上げまでをすべてひとりで手がける職人でもあります。

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